北海道を舞台にした有名な映画とは?

映画「北のカナリアたち」

北海道を舞台にした有名な映画


■幸福の黄色いハンカチ

山田洋次監督により昭和52年(1977年)に公開されました。

記念すべき第1回目の日本アカデミー大賞を始めとする数々の大きな賞を受賞し、山田洋次監督の代表作の一つとなっています。

花田欣也(武田鉄矢)は恋人に振られた事で仕事を辞め、退職金をつぎ込んで真っ赤なファミリアを購入しました。

それに乗り北海道へ旅に出て、網走の駅前で手当たり次第に女性に声を掛けます。

東京で恋人を奪われて傷心旅行に来ていた朱美(桃井かおり)は、網走で女性に声を掛けていた欣也と出会い、二人がドライブで立ち寄った海岸では島勇作(高倉健)という網走刑務所から出所してきたばかりの男がいて、3人は出会います。

気まずい空気になる事もありながら運転を交代しつつ旅を続ける3人でしたが、勇作が運転をしている時に途中の検問にひっかかり職務質問を受けました。

勇作は運転免許を持っていない事や、殺人罪で刑務所を出所したばかりであると言うと、強盗事件で検問を張っていた事などから警察に連行され取り調べを受ける事になってしまうのです。

当時の勇作を担当した刑事が勇作をかばってくれた事で注意で済んだのですが、過去を知られた勇作は欣也と朱美とは別れて電車で行つもりでしたが欣也と朱美に引き止められます。

そこから勇作がぽつりぽつりと自分の過去を語りだします

なぜ勇作が夕張を目指しているのか、なぜ自分は刑務所に入る事になったのか、どうしても確かめなければならない事があるのだと。

それを聞いた欣也と朱美は尻込みしそうになる勇作を勇気づけ後押しをすると・・・。

何かの縁で巡り合った3人が力を合わせた結果で古くも新しい世界が開かれていく感動の映画です。

■鉄道員(ぽっぽや)

浅田次郎原作の小説を降旗康男監督により映画化され、平成11年(1999年)に公開された作品です。

第23回日本アカデミー賞の最優秀作品賞・最優秀主演男優賞などを受賞した作品です。

主人公の佐藤乙松は、幌舞駅が終着である北海道のローカル線幌舞線が廃線になる春と時を同じくして定年を迎えようとしていました。

幼かった一人娘の雪子と妻の静江が亡くなった時も仕事をこなしてきたように、寡黙で真面目でこの仕事一筋に生きてきました。

同僚からは定年後にホテルへ再就職しないかと誘われますが、鉄道員という仕事だけを何十年も続けてきた自分が違う仕事に就くという事を想像できず、先の事を考えるという事が到底できませんでした。

ある日そんな乙松のもとに小さな女の子が現れます。

正月休みでここまで来たのだと話していた女の子は、駅に人形を忘れて行ってしまいました。乙松はその人形を見て自分が娘にあげた人形とそっくりだったと思いにふけります。

少女の姉だという小学生の女の子が人形を取りにきた後、駅に1人だった乙松の元に次は寺の住職の孫だと話す高校生くらいの少女がやってきました。

乙松に声を掛けた少女は鉄道が好きだという話をします。

誰も来ない駅舎で少女と話がはずみ少女は乙松のために温かい鍋を作ってくれました。

そこに住職からの電話が鳴り、孫は幌舞には帰ってきていないと告げられるのです・・・。

静かに降り積もる雪の中で少し無骨で寡黙な乙松が感じたのは何だったのか、そんな事にゆっくりと思いを馳せるような映画になっています。

■探偵はBARにいる

東直己の大人気探偵推理小説シリーズである「ススキノ探偵シリーズ」を原作とし、橋本一監督により映画化され全3作が制作されて平成23年(2011年)公開された作品です。

第24回日刊スポーツ映画大賞を受賞しています。

札幌最大の歓楽街であるススキノを拠点に活動する探偵、俺(大泉洋)と相棒兼運転手の高田(松田純平)は、今日も依頼者からのとある依頼を受けます。

根城としているバーに掛かってきた電話は、弁護士である南という男に会って去年の2月5日に加藤はどこにいたか聞いてくれといい10万円がすでに振り込まれていました。

簡単な仕事を早速終えた所何者かに襲われて俺は雪の中に埋められてしまいます。

何とか脱出して相棒高田を呼び出すと感情を表に出さない高田は、これ以上近付いたら死ぬ事になるというメッセージかなと淡々と言います。

そんな風に口で言ってくれればいいのにねぇと俺は暴力という手段に訴えた事を冗談めかして答えるのです。

そんなへんてこな二人の探偵コンビが、札幌ススキノを舞台に暴れまわり時にはクールに時には大騒ぎしながら事件を解決していく映画になっています。

みどころはそれぞれのキャラにあり、熱すぎる俺と冷たい相棒が喜怒哀楽を展開しながら調査をしていく所にあります。

■学校U

この映画の第一作「学校」のベースとなったのは松崎運之助の「青春 夜間中学界隈」が原作でほぼ実話が盛り込まれ、山田洋次監督により平成5年(1993年)に公開されました。

山田洋次監督の学校シリーズは全4作制作され、そのうちの一つ学校Uが平成8年(1996年)に北海道を舞台にして公開されました。

第51回毎日映画コンクール・第20回日本アカデミー賞を受賞しました。

青山竜平(西田敏行)は北海道の留別高等養護学校に勤務しています。この学校ではいじめにあって以来一言も話さなくなった高志や、言語障害と歩行障害がある祐矢、そんな彼らを受け持つのが担任の竜平です。

卒業も間近となったある日に高志と祐矢が寮に戻っていないという事で、あちこちを探し回ります。

駅員からの情報で旭川行きの列車に乗ったという事を聞いた青山は、他の教員とともに旭川へ向かいます。

その車中で青山は3年前の春を振り返ります。

高志は中学時代にいじめを受けて心を閉ざしてしまった事や、大小便を垂れ流したり急に奇声をあげる祐矢は目が離せなかった事。

玲子先生の授業中に作文を読み上げていた所、祐矢がそれを取り上げようとした時に、高志が祐矢を叱責した事で高志は学校に来て初めて言葉を発したのです。

そんな事をきっかけにして祐矢は高志を慕うようになり高志と仲良くなったのです。

そんな生徒達と向き合い交流して関係を深めてきたこの3年間、生徒達は成長し青山もまたそんな生徒達との交流で関係を深めてきた事を描いた作品になっています。
学校青春ものの映画はいくつかありますが、こうした養護学校に焦点を当てた数少ない作品になっています。

■ハナミズキ

一青窈が歌い大変な人気となった事で彼女の代表曲となった「ハナミズキ」から着想を得て制作され、土井浩康監督により平成22年(2010年)に公開されました。

北海道の釧路に住む高校3年生の平沢紗枝(新垣結衣)は母と二人暮らし。

すでに亡くなった父が紗枝への思いを込めて植えてくれたハナミズキが庭から見守るようにして立っています。

紗枝の夢は海外で働く事で、その為に早稲田大学へ入り英語を勉強したいと夢を描いています。

同級生の木内康平(生田斗真)は漁師を目指していて、二人は付き合いはじめました。

康平の励ましもあり大学に合格した紗枝は東京で一人暮らしを始める事になり、こうして二人は遠距離恋愛をする事になりました。

キャンパスでは紗枝の父がそうだったようにカメラマンを目指しているという先輩、北見純一(向井理)に出会います。一緒に塾の講師として働く事になり、いつしか仕事が忙しい紗枝と康平はすれ違い初めてしまいます。

クリスマスに北海道から出てきた康平はプレゼントにと自分で作った帆船を持ってきてくれました。それから年月は流れていき、紗枝は大学4年となり就職活動が始まり、康平は父親が作った漁船の借金が行き詰まり問題を抱えています。

そんな事もあって二人は別れを選び、ハナミズキの下で抱き合って別れました。

二人はそれぞれ別の人生を選び、いつしかお互いに結婚相手にも恵まれました。

幸せだったはずの二人でしたが運命が思わぬ方向へ動き出すのです・・・。

メニュー
Copyright (C) 映画「北のカナリアたち」 All Rights Reserved.